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イーハトーウ゛の四季
 ☆ 初夏 ☆


草叢の踏切

草叢の踏切

  草叢の踏切


 汽車の走り去った線路の上を

 饒舌な鳥達だけが遊び

 残月は太初(はじめ)の青さに浮き

 コールタールの塗られた

 柵は重く鈍い

 人跡のない草叢の踏切




小岩井の牧野

小岩井の牧野

  小岩井の牧野


 群居を離れてみたが

 柵は長く見張人のように

 白樺が立っていた

 悲しい目の綿羊は

 露の光る二輪の花に祈ってみる

 小岩井牧野の剪毛の朝




 詩画 松埜青樹(まつの せいじゅ)
| ポラーノ@管理人 | 01:01 | comments(2) | - | pookmark |
イーハトーウ゛の四季
 ☆  ☆


一人咲く

一人咲く

  一人咲く


 乱れ咲く吉野桜の下を

 喧騒の群れなす人々が往来する

 緑に埋れ一人咲く山桜は

 人に愛でられぬが

 鳥や澄んだ風は訪ね花と戯むる

 閑静な羽根坂の遅い

 蘇生の春を謳歌している



賢治を濡らす

賢治を濡らす

  賢治を濡らす


 群青の野径を独り歩く

 春の鬱林(うつりん)は朝靄にけぶる

 その上を銀色に光る鳥が

 天頂へ翔ぶ

 あれはきっとトシ子の化身

 湿った風が

 震える賢治を濡らす




 詩画 松埜青樹(まつの せいじゅ)

| ポラーノ@管理人 | 15:36 | comments(1) | - | pookmark |
イーハトーウ゛の四季
 ☆  ☆


雲の光沢

雲の光沢

  雲の光沢

 妨げのない天空を浮浪する

 雲が月を掠める

 月は雲の悪戯を

 輝くオパールの光沢に変えた

 老いた柳の枝は弱い光の下で

 影のように這い

 見えかくれする




白い鳥

白い鳥


  白い鳥

 風の丘陵下を流れる川辺に

 白い翼の鳥が背に首を埋め

 羽根を休めている

 晩秋の短い光の中で

 ひときわ美しい

 孤独な白い姿



 詩画 松埜青樹(まつの せいじゅ)

| ポラーノ@管理人 | 00:00 | comments(1) | - | pookmark |
イーハトーウ゛の四季
 ☆  ☆


降り積れ

降り積れ

  降り積れ

 ふりかかれ降り積れ

 昼となく夜となく

 水の深さを埋め山を眠らせ

 ふりかかれ降り積れ

 苔むした過去の一切の

 物語りを覆いかくせ





冬の訪れ

冬の訪れ


  冬の訪れ

 うっすらと山稜に冠った雪に

 月が光をまぶす

 薄明りの中ではぜの木は

 枝を傾むかせ

 終の緋色(いろ)を惜しむ

 まもなく諸々の生命が

 冬の眠りにつく



 詩画 松埜青樹(まつの せいじゅ)
| ポラーノ@管理人 | 15:39 | comments(1) | - | pookmark |
イーハトーウ゛の四季
 ☆  ☆


鹿踊り

 鹿踊り  鹿踊り〜文


翡翠色の鳥

 翡翠色の鳥  翡翠色の鳥〜文


 詩画 松埜青樹(まつの せいじゅ)



| ポラーノ@管理人 | 22:06 | comments(2) | - | pookmark |
〜イーハトーウ゛の四季〜 松埜青樹(まつの せいじゅ)
   前文


  賢治は愛するイーハトーヴの草や樹、石や水月や星と語り合い多くの作品を遺した
 
  賢治にとって自然との語り合う事は生命の交歓でもあった
 
  描いた詩画小品(15×10)は賢治作品からのイメージでもあります




 樹を愛する画家、詩人の松埜青樹さんが私たちのブログに珠玉の作品をお寄せ下さいました。ありがとうございます。(熊谷)
| ポラーノ@管理人 | 21:57 | comments(1) | - | pookmark |
絵画展のご案内です(岩手県盛岡市)
松埜青樹 絵画展
宮沢賢治ーその愛ー

賢治ーその愛ー
絵 「宮沢賢治ーその愛ー」


●会期:8月14日(木)〜20日(水)
 午前10:00〜午後7:00(最終日は午後4時終了)
●場所:パルクアベニューカワトク5階ギャラリーカワトク

 盛岡市菜園1−10ー1  電話(019)651−1111(代)



修羅の中でまことの光と出逢い、銀河を遊行し、風の言葉を
織り賢治は多くの作品を遺した。
これらの童話、詩、短歌等難解な作品を絵画で表現しました。
東京、仙台につづき地元岩手では初の個展です。
100点余り描いた作品から秀逸な30余点を発表いたします。


松埜青樹 まつのせいじゅ
1939年 岩手県一戸町生れ
10年ほど前から本格的に作家活動をはじめる


   …………………………………………………………………………………………

/過 去 の 個 展 よ り/

湖畔秋望
絵 「湖畔秋望」


川床の石肌を洗い流していた
水面を濃い雲の影が渡る
暑さを鎮めていた瀬音に
日薄(ひせまる)風が秋気をはこぶ
叢叢とした彼岸で咲き終えた
種々の草の葉ずえにそこかしこに
産卵を済ませたアキアカネが
裂けた翅を伏せ留まっている

 まもなく瞑目するのか
 飛び交おうとはしない

此岸に群生するチカラ芝は
種子を撒き散らし
黒ずんだ穂を風に傾かせ
ゆく夏の夕暮を訪う
| ポラーノ@管理人 | 22:26 | comments(0) | - | pookmark |
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