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賢治さんと剣舞〜銀河と森とのまつり 1
 
 「とてもいい剣舞を見て来たよ。まるっきり本気に踊っている剣舞を見て来たよ。」

 夏休みも終わりに近づいたあるむし暑い夜、岩谷堂の近くにいるはずの兄が帰ってきて、目を輝かせていったと、妹の岩田シゲさんの「思い出の記」にあるエピソードです。

 大正6(1917)年夏の終わり、賢治さんたちが郡からの依頼で江刺地区の地質調査を行ったころの話です。賢治さんはこの時見た剣舞の感動を短歌にして親友の保阪嘉内へ送っています。

 九月三日 保阪嘉内あて 葉書 

 うす月にかがやきいでし踊り子の異形のすがた見れば泣かゆも。
 剣まひの紅(あか)ひたたれはきらめきてうす月しめる地にひるがへる。
 月更けて井手に入りたる剣まひの異形のすがたこころみだるる。
 うす月の天をも仰ぎ太鼓うつ井手の剣まひわれ見てなかゆ。

 そしてこの出来事は、その後、「泉のある家」「種山ヶ原」、心象スケッチ「原体剣舞連」、また、歌稿「上伊手剣舞連」「原体剣舞連」と数多くの作品に残されています。さらに賢治さんは、「雨二モ負ケズ手帳」の終わりあたりに剣舞供養碑の絵を残しています。

 生み出された作品の中で、心象スケッチ「原体剣舞連」は、特に人々に愛されているものの一つです。岩手である年代の人たちは、きくとすぐその場で「原体剣舞連」を朗誦できるといいますから驚きです。「雨二モ負ケズ」は有名ですが・・・「原体剣舞連」までとは。結構長い詩なのに。
 
 賢治さんが泣くほど感動し、すばらしい作品を生み出し、供養碑を建てたいとまで願い、生涯にわたってそのことを忘れることのなかった「まるっきり本気に踊っている剣舞」とは、一体何だったのでしょう。

 そこで、これからそのことについて、私なりに調べたこと、考えたことを拙いながらも少しずつ書いていきたいと思います。
| 風志野はるか | 16:48 | comments(0) | - | pookmark |
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